顧客とダイレクトにつながることへの対応が重要なファクターであると感じ、
それであれば徹底的に顧客志向を突き詰めたネットの会社を理解しようと思い、
このザッポスに関する書籍を読んでみた。
正直ネット企業の枠を超え、その取り組みには多くのアイオープンがあった。
素直に興味深い会社。
会社の強みは同じ価値観を有した社員であり、ここを維持するための施策の数々にも
学びは多いが、それ以上にこれを徹底して維持しようとする経営者の姿勢に興味を覚える。
さらには高価格で高付加価値な商品を提供するのではなく、「靴」という日常品でありながら
徹底したカスタマーサティスファクション獲得のための取り組みを行い、多くの権限を委譲しながら
収益化できている点なども。
備忘も兼ねて、頭に残ったの内容を書き出してみると
■すべては「コア・バリュー」から始まる。
会社のWAYの言語化は昨今、一般化してきているようにも思われるが、
この内容がザッポスらしさを体現していると強く感じられる内容となっており、
作成プロセスと高度な言語化能力を含め、素晴らしい!!
■超・サービス的人材の発掘と企業文化の刷り込み
ビジョナリーカンパニー2とも同根で、まずは「誰をバスに乗せるか」。
そしてバスに乗った人への価値観の啓蒙。
継続的な成長を実現している企業が必ず実践している点が、高いレベルで
実行されている点も素晴らしい!!
■社員みんなが向上・貢献できる文化
個の徹底的な成長の実現と、他方で相互奉仕の精神を実現していること
まずは個が成長しなければ会社は強くならず、一方で孤立しても力は発揮できないが
それを仕組みと文化で作り上げている点も素晴らしい!!
最後に、企業の成長戦略として、「戦略アプローチ」と「組織アプローチ」の
2つの方向性があると考えているが、実際に過度に組織アプローチによった成功例は
私が知る限り存在していなかった。
その点でこのザッポスの存在が認識できたことは大きく、これからの企業戦略の
ひとつの成功例として今後も大いに取り上げていきたい。
それにしてもアマゾンに買収されたことでこの組織文化がどうなるかが
気になる。
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■書籍データ
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