2010年4月7日水曜日

伝説の経営者たち

レイ・クロック、盛田昭夫、ウォルト・ディズニー、サム・ウォルトン、トーマス・ワトソン・シニア&ジュニア、A・P・ジャンニーニ。
傑出した経営者たちの略伝をまとめた書籍だが、いつも傑出した経営者の生き様、言動には学びが多く、その意味で著者の変な解釈がないことを祈りつつ読み進めた。

その意味でまず期待通りの書籍であり、今回もいくつもの学びが得られ、満足の行く読書であった。(レイ・クロックと盛田昭夫に関しては、すでに何冊も書籍を読破していたので、新たな気付きはほとんどなく、二人の信念の強さをあらためて感じる程度であった。最もそれこそが彼らを偉大な経営者とした最も重要な要素だと理解しているが。)

あらためても含め、印象に残ったのは、

■ウォルトディズニー
  白雪姫の長編映画の作成や、ディズニーランドの建設においては、自宅を抵当にいれて
  でも資金調達し、最高級の品質でコンテンツを作成し世に出したこと。

  積極的に新しい技術を取り入れ、常に最先端で高品質なコンテンツを作り続けたこと

■サム・ウォルトン
  ハサミ経済。ネット全盛の今でこそ中抜けの徹底が常識化してきているが、それを
  この当時に顧客に最も安い販売価格を実現するために徹底してこと。
  そのためにあらゆることを徹底的に考え、実現していること。
  (具体的にはいくつもあるが、このなかに最先端の技術であるコンピューターの導入
   やスキャナー、バーコードの導入などを行っていることが印象的)

  「歩き回る経営」。率先して動きまわり行動しながら考え続けていること

■トーマス・ワトソン
  顧客を縛り付ける:単なる機械ではなくソリューションを売る。
  リース方式やサービススタッフ、サービス部隊からの情報を基にした開発など
  今のシステムサービスの基準をこの時代に作り上げていること

  年間利益の30倍にものぼる投資を実行し、顧客の望む最先端の商品を開発する
  意思決定をなし、それを揺るがぬ信念で実現させたこと。


など。
でも一つ一つの話よりも、いずれの経営者も大きな挫折や失敗を経験しており、
これを糧にさらに大きく成長していることや、周囲が反対する中でも自分の信念を
ぶらさずにやり続けたことが、最も大きな学び。

あらためて自分に出来るかを問い続け、揺るがぬ信念とその意思決定ができる正しい思考
と知識を身につけるべく、精進しよう。
  
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■書籍データ
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伝説の経営者たち―情熱と才能と幸運のドラマ伝説の経営者たち―情熱と才能と幸運のドラマ
Todd G. Buchholz

日本経済新聞出版社 2008-10
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