2010年2月25日木曜日

人を動かす

70年前の書籍でありながら、その内容が全く色あせない人間関係に関する古典的名著。一つ一つの内容に深い納得感がある一方で、いかに自分が「できていない」かをあらためて痛感させられた。
社会が人とのつながりにより構成されているとすれば、必ず実践すべき要諦がまとめられているだけに、活動度の高い書籍である。内容も具体的でわかりやすい。

文中では数多くの中国古代の賢人、ソクラテスなどの古代の哲学者の言葉が紹介されているが、これらは今でも心に響く。如何に「人」が変わらぬものかこのことからも再確認出来る。すこし拡大解釈しすぎの感もあるが、人間理解は究極の学習であり、学習のゴールでもあると考える。

特に自分自身に響いた内容は

1)誠実な関心を寄せる、聞き手にまわる、(盗人にも5分の理)
 これまでは相手により、関心の度合いや傾聴の姿勢を無意識に変えていた。短時間で人の本質を見極められるわけもなく、またその人の良さを見い出せることはありえないとすれば、ずいぶんひどい話だ。「我以外皆我師」。多くの人と接し、いかなるときもこの行動がとれるように、日々意識したい。

2)こころからほめる、まずほめる、わずかなことでもほめる、自らのあやまちを話す
 ほめることは本当に難しい。上記の改善点にも通ずるが、他者への深い関心がないとそもそもほめるべき要素が見出せず、ほめることが出来ない。最も自分が関心を持つ自らの子供であっても不足していると日々感じているだけに、他人に対してはまして出来ていないであろう。リーダーとしての成長においてもこの点の改善は必須である。「やってみせ、言って聞かせて、させて見せ、ほめてやらねば 人は動かじ」。あらためて日々実践することを誓う。

将来、子供が大きくなり、この本の内容が理解できるようになったときには、読ませたい基本の書籍である。






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■書籍データ
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人を動かす 新装版人を動かす 新装版

創元社 1999-10-31
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